昔話 弐壱
山口修源先生と出会う前の話を少しだけ
私は意識変容というものを体験したことがありました。 意識変容とは意識の量的な変化、環境認識におけるレベルの変化(JCS:Japan Coma Scale)ではなく、 質的変化のことです。
単に気分が変わる、気持ちが切り替わる、気の持ちようだけということではありません。 妄想・幻覚のように客観的事実と異なる独自の現実認識があり、 周囲と協調が困難になっているということではありません。
現実認識は異質でしたが、現実を見失うことはありませんでした。 これはいつもの認識ではない。 聴覚や視覚などの体性感覚が違う、いつもより鋭敏というより、 感受レンジが広がり、奥行きもある感じだ。 それが体性感覚を超え、知覚に及び、 相手が考えていることが伝わってくる感じがある。
こりゃ、やばいと正気に戻りました。
ここでまずいと感じなければ、あっちの人となっていたかもしれません。
また、別にまずいことでもなかったのかもしれません。